車を蘇らせる仕事がしたい!

みなさんこんにちはkazuです。

最近は自分がやりたい事を本気で決める地固めをしています。

私は齢36になり、未だに自分がやりたい事を見つけられていません。
と言うより やりたい事=仕事 を実現できていません。

そうは言っても仕事にするからにはなんでもいいと言うわけではなく
他より優れている又はこれから突き抜ける必要があります。

さまざま取捨選択した結果『車を綺麗にすることに喜びを感じる』事に気がつきました。

・車を磨いてコーティングを施す
・素地、樹脂パーツの『黒さ』を復活させる
・室内は総分解して清掃、補修する
・エアコンはインパネ〜ヒータユニット分解しエバポレータまで清掃する
・エンジンルーム、ドアの開口部等の細かい部分を綺麗にする
・タイヤ、ホイールを綺麗にする
・サスペンション、アンダボディ等見えない部分を綺麗にする。

自分の車を綺麗にするのであれば最低でもこれくらいはやりたいと思っている時点で
「少々いきすぎた人種」ではないでしょうか?

つまり・・・レストアやカーケアをやりたい!と言う結論に辿り着きました。

整備、板金塗装経験により車の一通りの作業ができて、アジャスター知識のひとつ
である車の素材の特徴を理解した状態で効率的かつ科学的に車を仕上げることができる。
他ができないことをやると言う意味ではアジャスターとしての知識が加わったことで
やれることの幅が広がりました。

■コーティングの話

他に出来ないことをして成功されているお店があります。というかそれしか成功する道がないのでは?とも思います。

仕事で様々な修理工場に訪れますが、最近高級コーティングを扱うお店に伺うことがありまして取材をさせて頂いてます。
一般車から高級車まで施工を請け負っているお店ですが高級車の入庫が格段に多いです。
その信頼を得るに至った理由はこだわりと知識、技術が他店に比べて飛び抜けているからだと感じます。

みなさんは車のコーティングについてどこまでご存知でしょうか?
『洗車して傷を磨いて綺麗にしてコーティングの溶剤を塗る』
これがコーティングだと言っても間違いではありません。

しかし前述したお店のコーティングはとても一行でまとめられない工程を行なっています。
ちなみに最高級スーパーカーで施工費用100万円を超える場合もありますが、工程や使用している材料、設備を見ましたし実際にこだわりを持って作業していた私から見れば決して高いとは思いません。
ざっくり言うとボディは科学の知識に特化した社長自ら調合した最高の溶剤を使用。それだけではなくサスペンション、タイヤ、ホイール、アンダボディにもコーティング。室内インパネや外装樹脂パーツにはそれぞれ専用のコーティングをしています。もちろんこれだけではなく埃一つない工場の環境や設備、使用工具もこだわり抜かれている中で車を丸ごと完璧な状態に仕上げていました。

先に高級車の話をしましたが億レベルの車の話でしたので次は大衆車について。
当該コーティング屋さんは一般的な車の施工価格は他店と比較してむしろリーズナブルです。
最近では中古車ディーラーが150,000円〜300,000円するコーティングを薦めてきます。
某大型中古車販売店へ友人の車を目利きに行ったときに施工風景や仕上がりを見させて貰ったことがあります。
価格は180,000円でした。その時私は友人に言いました「俺が50,000円でこれより綺麗に長持ちする磨きとコーティングをやってあげるよ」と。
その某大型中古車販売店では使用していたバフ(磨き用スポンジ)はボロボロ、磨き専用工場は粉っぽくて汚い、鏡面磨きと言っていながら全然鏡面になっていない等、とても価格に見合った仕上がりではありませんでした。

車を綺麗にすることはカーオーナーにとっても施工者にとっても喜びとなることがベストだと思います。しかしながら高級コーティングを謳って半端な施工をしている業者が多数存在することでその喜びは双方共に半減することになります。

拘った仕事をしてもそれを理解して貰えるお客様にしか相応の対価を戴けません。
本当に車を綺麗にするという拘りをしっかりと広げて半端な業者を駆逐し
価格を適正化して車を綺麗にする事の価値を上げていきたいと考えます。

アジャスターとしてコーティング関連の請求に対する交渉をする機会は多いです。
高額な請求をして、大変な作業だと主張してくる工場も多いです。
しかし経験者でありむしろこだわりを持ってコーティングに携わってきた私からすると
「この程度の作業工程で何が大変なの?」と思うことは多々あります。
「濃色はオーロラが出てしまって消えない」と言います。時間をかければ出来ますが、まずは環境と道具を整えてください。
道具が整っていなければ車全周を3〜5回磨かなければなりません。それは当然『大変な作業』ですね。
「大変だ」と言う工場の主張はわからなくもありません。前述もそうですが、嫌いな作業なら余計に大変に感じるはずですし大多数の方は嫌いな作業の部類だと思います。
もっと科学的な観点から見ることも重要です。車の汚れの性質(そもそも傷とは何かも含め)、コンパウンドの性質、コーティング剤の性質。理解することが増えれば最短で仕上がりまでの状態を目指せるので施工時間の短縮にも繋がります。
交渉する際は喧嘩になるので「何が大変なの」とは言いませんが自分のやった仕事にプライドを持って欲しいものです。
(自分のしていることを正しいと思い込み変なプライドを持っている方は凝り固まった考えは捨てて色んな情報を取り入れて欲しいです)

コーティング業者の選び方については別の記事で紹介します。

■レストアの話

レストアは一般自動車修理業界における頂点だと私は思います。

もちろんモータースポーツや自動車メーカーの開発など最新の技術や材料を駆使して行われており
特にF1などは自動車の最高峰だと思います。あくまでも一般的な修理工場の中で知識や技術を活かして行われる
仕事としては頂点ではないでしょうか。

腐食したものをどうやって復活させるか。特に旧車で国産のパーツは製造されていないものがほとんどで、樹脂パーツなどはボロボロでもそのまま使用されています。劣化した樹脂パーツをどうやって綺麗にするか。劣化が著しく触れば崩れてしまうようなものをどのように復元するか。お金をかければ一から制作することも可能でしょうが、そんなことができるのは一部のお金持ちだけです。
人気車種は製作している社外メーカーさんもありますが市場にないものはどうしたら良いでしょうか。
そこで樹脂の種類や特性を熟知している必要があります。

錆が発生している場合はどうしたら良いか?なぜ錆びるのか?錆びないようにするには?
そこで自動車鋼板の種類や特性、防錆の知識が必要になります。

いわゆる「ボロ隠し」程度であれば上記の知識などなくても形にはなると思いますが完璧に仕上げたいと思えば様々な知識を持って、それを実現できる技術を駆使しなければならないのですから相当難易度が高いですよね。
ここでもやはりこだわりを持って出来るか出来ないかでお客様の満足度も変わってきます。
ただし、劣化も旧車の味だという方も多くいることは事実です。でもそれはそれ。リクエストに全て答えられるようにするにはやはり勉強し続けなければならないと感じます。

目標としては「出来ません」をゼロにすること。

「あのお店は親身に相談に乗ってくれる」「あのお店に持っていけばなんとかなる」

こういった声が多くなり、最終的には

「あのお店(あの人)に出来ないことはない」

になるように努力し続けていきたい。そう決めた今日この頃でした。

ではまた。