投稿者: kazu

  • 国土交通省発表のガイドラインについて

    国土交通省発表のガイドラインについて

    自動車整備、板金塗装業界の皆様に向けて令和7年3月に指針として発表された国土交通省からの施策である『車体整備事業者による事故車修理の適切な価格交渉の促進のための施策』について、修理業界のベテラン社長でも施策の意図と違う解釈をされている方がいらっしゃいます。
    ここでは当該ガイドラインが何を言わんとしているのか、車体整備を営んでいる皆さんが何をすべきなのかを詳しく解説していきますので、しっかりと理解して保険会社に対しての交渉力を強化していきましょう。
    私は『真に適正な価格』を信念としています。失われつつある貴重な技術を守り、自らの意思において適正な価格で販売できる世の中を目指して一緒に進んでいきましょう。
    ※BM問題に端を発して令和6年3月に発表された『車体整備の消費者に対する透明性確保に向けたガイドライン』については別の記事で解説しています。
    ※一部、私の主観的な解釈が入っていますので国交省のガイドラインと併せてよくお読みいただき、皆様で個別に解釈とご理解を頂けますと幸いです。

    『車体整備業者による適切な価格交渉を促進するための指針』
    ここでは車体整備業界が抱える課題のひとつ『人材確保』について、この課題を解決するために魅力的な業界を構築する必要性から、労務費の転嫁率が低い受注者の割合が高い業種ワースト1位、低水準と言われている賃金の上昇によって魅力度の向上と、賃上げのための原資の確保を進めるべく修理業者にとって何が必要なのかを指針としてまとめてあります。
    車体整備業者が取り組むべき事項として大きく分けて9項目が下記の通りです。
    1.自社の責任と考えによる見積もりの作成
    2.人件費の上昇も考慮した工賃単価の提案
    3.作業時間の実態を踏まえた価格請求
    4.見積書、作業記録簿等の標準様式の使用
    5.代車費用の支払いに関する考え方の理解
    6.透明性・公平性が疑われないような請求・説明
    7.損害保険会社との交渉における留意点
    8.協定に時間を要する場合には依頼者に判断を仰ぐ
    9.依頼者に対する適切な情報提供
    一つずつ掘り下げて見ていきましょう。

    1.自社の責任と考えによる見積もりの作成
    ・見積もりの作成は、損害保険会社に委ねず、自社の責任で行うこと

    ここでは見積もり作成について述べています。近年では少数派になりましたが保険会社へ見積もりを作成依頼する修理業者がまだ存在します。これにはいくつか理由があるとは思いますが、単純に面倒だからといった理由が主ではないでしょうか。見積もりソフトを導入していないという理由や、そもそも見積もりが作成できない(わからない)という方は少数派になりつつある印象です。一番は「自分で時間をかけて見積もりしても保険会社が認めないなら最初から保険会社が認める範囲で見積もりを作って貰えばいい」という諦めにも似た理由が多いように感じます。これは修理工場の見積もりに対する知識不足や、仮に妥当な請求であっても妥当性の証明が不足していることによって保険会社が支払いたくても支払えない状態になっている事が主な原因と言えます。社会通念上妥当とされる見積もり内容にするには客観的な根拠が無ければ保険会社のみならず、今の時代ユーザーからも認めてもらえません。勿論、訴訟となった際に裁判所等の法的な機関からも認められないため、いくら大変だったからと言葉で訴えてもどうしようもないのです。
    車体整備において工賃を算出する上で一般的に使用されている『自研センター指数』ですが、結構毛嫌いされている修理業者の方が多いのではないでしょうか。これは過去に保険会社が自研センター指数を盾にして交渉を行い、そんな交渉に押さえつけられてきた歴史がそうさせているのは明らかです。
    しかし、法的にも客観的に認められる根拠となる指数は多くありませんし、基本的に多くの修理工場や保険会社が使用するのは自研センター指数がベースとなります。ですから自研センター指数を『準用』した請求をすることで、しっかりとした根拠立てができるようになることが重要です。これは別の記事で詳しく解説しますので是非ご覧ください。
    まずは見積もりの作成について、見積もりの作成のみならず自社の行った修理の請求に関して、しっかりとした客観的根拠を持って妥当性を説明できるようになりましょうという内容です。

    2.人件費等の上昇も考慮した工賃単価の提案
    ・工賃単価は、消費者物価指数のみならず人件費の上昇も考慮して提案すること。

    自社のレートを明確にして、正当な請求をしていきましょうという趣旨の項目です。工賃単価については過去数十年、ほとんど変わらず推移してきました。保険会社が独自の理論で組み立てた数値が現場の実態と乖離しているのに、大手ディーラーが年始にレートを握ってしまうため、車体整備業者が口を挟むことが難しく、これを変えようとする大きな動きがありませんでした。
    しかし、昨年度からこれが大きく変化してきています。ディーラーに関しても保険会社とレートの交渉において年始に価格を握らないところが大半となってきました。実は私も前々から車体整備のレートに関しては明らかに安いと感じており、修理工賃に関する全体的な市場性が上がっていかなければ車体整備業界に未来はないとの危機感から知り合いの国産系ディーラーの担当者には、年始に保険会社と単価協定をしないようにアドバイスしたり、車体整備業者には全体的な市場性の向上を目指してほしいという想いを伝え、真に適正な修理費であれば自分の会社から言われている事でも無視して工場の請求を通してきました。正直自分の首を絞めるだけなのであまり利口なやり方ではありませんが、車体整備業者、保険会社だけでなく自動車業界全体の地位向上のために必要なプロセスだと信じて行動してきましたが、時代とマッチしてようやく変化が起き始めています。
    現在の日本は失われた30年というワードが飛び交っていますね。政治によって国民が搾取され続けたが為に日本国民が貧困化しています。車体整備業界に関しても同じことが言えます。今年が最大のチャンスであり、2025年が変革の年となるはずです。
    しかし、思い通りのレートを請求するには車体整備業者にも工賃単価(自社レバレート)を提示できるだけの根拠とそれを説明できる知識が必要です。ですから会計士さんや税理士さんを交えて自社レートを算出し、ハッキリと説明できるようにしておくことが重要です。
    もう正直に言いますが、根拠のある自社レバレートが社会通念に照らして市場と大きく乖離していなければ保険会社はそれを否定することはできません。社会通念とは「社会一般に広く一般的に行き渡っている常識や見解」ですから全体的な相場の底上げが重要なのです。相場が上がらなければ私たちが理想とする真に適正な工賃に辿り着きません。
    更に言うと算出するに至る資料の提示が出来れば一番いいです。これは会社を運営する上で大変重要なポイントになるのは経営者の皆様ならご理解の上とは思います、それでも過去10数年、A4用紙一枚以上の根拠を提示してきた会社は私の経験上ありません。
    「割に合わない」「物価高でやっていけない」「材料が高騰している」といったような『理由』で単価を上げることになりましたと、それは言われなくてもわかってます。だけどそう言われても払えないんです。なぜなら根拠となる資料がないから。根拠がないと払えないのはなぜ?それは市場が安いままだから(社会通念上高いと言わざるを得ないから)。
    なら根拠のある資料を出しましょう。市場性が上がるまでそれをみんなで続けていきましょう。正当な請求ができるように学びましょう。
    簡易的なレート計算はインターネット上でできます。会計士が付いていなければまずはそこから始めましょう。
    保険会社が認める自社レバレートの算出方法と根拠資料については別記事で掲載予定です。是非そちらもご覧ください。

    3.作業時間の実態を踏まえた価格請求
    ・車両の状態が「指数」(標準的な作業時間)の前提と異なるなど、特殊事情がある場合は個別交渉すること。

    指数では割に合わないといった多くの声を受けてできた項目ですね。指数ではある程度の腐食や経年劣化による作業性の低下を盛り込んで作成しているという前提条件があることから、なかなかこれを覆す根拠立てをすることが困難です。そこで当該ガイドラインでは「作業者の経験・知識に関わらず作業時間が延びることがある」場合には保険会社にその旨を丁寧に説明し実際に要した作業時間を『客観的』に示して当該時間に応じた価格を請求することとしています。また、指数に含まれるとされる付随作業であっても、時間を要す場合は指数が妥当か検討すること、明らかに指数内では作業が困難な場合は国土交通省設置窓口へ情報提供を呼びかけています。
    これは指数の妥当性見直しや、適正価格の請求に寄与する重要なプロセスです。
    ここでポイントとなるのは作業時間を『客観的』に証明する必要性が示唆されていることです。
    説明責任という観点になりますが、以下が特に重要です。
    ・作業手順の理解・・・通常の手順(メーカー作業書手順)の熟知と実作業の差分を理解すること
    ・写真撮影による証明・・・作業内容、難易度がわかるように証拠として写真を撮影すること
    ・口頭による説明・・・写真をもとに実作業が指数と比較してどのような難易度であったか説明すること
    透明性や説明責任が求められている現代において、市場価格(指数や工数)より高い価格を請求するには客観的にその金額が妥当であるか証明する必要があります。面倒だからといって避けて通ることはできません。ユーザーへの説明責任も果たせると考えればこの手順をスタンダードにして損はないと思います。後のトラブルやクレームに対しても対応できますし、保険会社への説明も容易になります。ただし、ここまでやっても理解できないアジャスターがいた場合は即刻国土交通省に情報提供しましょう。

    4.見積書、作業記録簿等の標準様式の使用
    ・修理内容、費用を明確化し、透明性をもって請求すること
    -産業廃棄物処理費などにかかった費用を無かったことにしない
    -不合理な総額割引は見積もりの妥当性を失わせる恐れがある
    ※見積書、作業記録簿等の標準様式については国土交通省HPに掲載されている別添2→の中の別紙1、2に標準様式とされる見積書と車体整備記録簿が添付されていますのでそちらをご覧ください。

    ここでは、行った作業に対して書式を持ってその内容を記録、請求をする必要性を謳っています。『工賃一式』や『部品代一式』などの項目ではなく、例えばフロントバンパ交換作業であれば最低でも
    フロントバンパ  取替(工賃)  〇〇円
     フロントバンパ  (部品)   〇〇円
     クリップ     (部品)   〇〇円
     サイドサポート  (部品)   〇〇円
    システム診断    (点検)   〇〇円
    運転支援システム 調整(工賃)  〇〇円
    廃棄物処理費用  (産廃)    〇〇円 
                                   この程度までは書くことになるでしょう。
    省略しようと思えば2行で済む見積もりですが透明性もなく説明責任も果たせないということから、やったことはしっかりと記録、計上して請求に繋げていくという趣旨です。
    流石に工賃一式や部品一式といった項目を現代で使用している修理工場はごく少数派ですのでこれは極端な例ですが、一般的に請求から漏れている項目について漏れなく請求していきましょうという内容になります。
    ここで問題となるのが通常自社レバレート計算の際に『経費』として計上している項目については重複した請求になってしまう恐れがあります。
    例えば上記に挙げたような『産業廃棄物処分費用』、また『システム診断費用』の中に診断機自体の償却費が含まれている場合などです。
    産廃費用においては一般的に修理した車一台あたりの金額を算出する事が困難です。それはご存知の通り処理業者に廃棄物を処理依頼するときにはコンテナ1杯分といったようにまとめて依頼することになるためです。
    ですから工場経費としてレート計算の際に計上しているという実態があります。そうなれば当然レートに含んで請求しているわけですから個別に請求することは重複した請求ということになります。
    レバレート計算の際に工場経費として扱わず個別請求をしていく方針の場合は処理費用の相場から実際修理した車から発生した産業廃棄物のおおよその重量と処理相場を把握し、適正な価格を算出するということになります。
    保険会社が産業廃棄物処理費用を頑ななまでに支払いたくないというスタンスを取るかといえば指数対応単価を策定する際に環境費扱いで産廃費用を単価に盛り込んで計算しているからです。また、修理工場各社がどのようにレート計算しているかを完全に把握する事が難しいためでもあります。経営を考えた修理業者の社長さんは自社レバレートを会計士と共に算出していますが、そのように自社レート計算を行なっている業者は数%しかないということも問題の一つです。全ての修理業者が自社レートを計算し、レートに内包されている費用を把握し、請求すべき金額を把握し説明できるのであればアジャスターが交渉する事は相場との明らかな乖離を除いて殆どなくなります。特に指数対応単価が問題視されレバレートが尊重され始めた昨今、適正価格の実現に向けた取り掛かりとしてこの取り組みを進めていきましょう。

    5.代車費用の支払いに関する考え方の理解
    ・対物賠償責任保険における代車費用の支払いの考え方を理解すること
    (無過失でなくても過失割合に応じて代車費用が支払われる約款が多い等)

    修理業者の中にはいわゆる「0:100」の被害事故でなければ代車費用は支払われないという誤解をされているかたが多くいらっしゃいます。中には保険会社の社員でさえ誤解して運用しているケースも過去にはありました。
    本件解説するにあたって注意しなければならないのは、保険会社毎の約款によってこの解釈は異なるため請求者と支払者の関係である修理依頼者(保険契約者または被害者)から事故を担当する保険会社へ問い合わせしてもらうことが大切です。あくまでも請求者が事故との相当因果関係が認められる代車費用について賠償の範囲として加害側(保険会社)へ請求した場合に、貸出を行った修理工場に対して便宜的に損害賠償金をお支払いしているという構図であり、本来は修理工場が保険会社に請求するといった関係性ではありません。
    保険会社のスタンスも代車費用というわけではなく代車を用意してくれた工場に対して「謝礼金をお支払いする」といった形をとっています。そもそも工場代車とは修理期間中に無償で貸し出す『代わりの車』です。自動車貸渡業の認可がなく有償で貸し出すこと自体が違法ですから保険会社としては素直に日額で支払う事は違法行為を容認したことになります。そして修理業者にとっても大変なリスクがあり、請求にあたってはかなりグレーな部分と言えます。
    自家用自動車有償貸渡業の認可を受けている工場であれば問題ないことですが、認可のない修理業者の方たちは保険会社に対して間違った権利を主張することは控えるようにしましょう。
    さて、請求するにあたり前提となる情報をお伝えしたところで本題に移ります。責任割合について皆さんはどこまで理解されているでしょうか。「言われなくてもわかるよ」と仰る業者様も多いかと思いますが深い部分については別記事で詳しく解説するとして、ここでは基本かつ具体的なケースに触れていきます。
    ・責任割合「10:90」の場合
    登場人物AとBに分けてそれぞれに支払われる賠償額を考えていきましょう。
    ここでは皆さんのお客様はAさんとします。
    Aさん 修理費100万円(修理日数14日で費用2万円) 責任割合10% 総額102万円
    Bさん 修理費100万円(修理日数14日で費用2万円) 責任割合90% 総額102万円
    こんな事はあり得ませんが分かりやすく同じ金額同じ修理期間と仮定します。

    ・AさんはBさんから自分の修理費の90%である90万円と代車費用の90%である1.8万円の合計918,000円を受け取る権利があります。加えてBさんの修理費の10%である10万円と代車費用の10%である2千円の計102,000円を支払う義務があります。受取金額から支払額を差し引くと816,000円を受け取れる事となります。
    ・BさんはAさんから自分の修理費の10%である10万円と代車費用の10%である2千円の合計102,000円を受け取る権利があります。加えてAさんの修理費の90%である90万円と代車費用の90%である1.8万円の計918,000円を支払う義務があります。受取金額から支払額を差し引くと816,000円を支払うことになります。

    AさんとBさんの受取りと支払いの金額が一致しました。最終的にはBさんがAさんに816,000円を支払って解決となり、これが基本的な過失相殺の原理です。
    ここで重要なのは双方に責任割合分の費用を受け取る権利が発生しているという点です。
    つまりAさんに発生した代車費用20,000円の内、受け取る権利のある18,000円を修理工場の皆さんは相手(保険会社)から受け取る事ができます。正確にいうとAさんが18,000円の賠償を受け、修理工場へ支払う事ができるという事です。残りの2,000円はAさんが支払うか、サービスとするかは修理業者とAさんの問題ですから自由ですが基本的な考え方は以上となります。
    今まで責任が発生すると貰えないという誤解をされていた方からすると相当な金額差になりますね。
    責任割合の基本を理解し自社のお客さまが受け取れる代車費用をしっかり貰えるようにしましょう。ただし、注意したいのは保険会社同士で交渉している場合、示談交渉の条件に「代車費用について請求しない代わりに責任割合を1割譲歩する」という交渉をしているケースがあるので無理に請求を強行すると自社のお客様に不利な条件が発生する可能性があります。
    とは言えまずは保険会社へ「責任割合分の代車費用を請求したい」と申し伝えるようにしましょう。本当はお客様から要求を上げてもらう方がいいですが、自社のお客様には頼みにくいですよね。しっかりと事故の特性や示談の状況を理解してまずは請求する意思を示しましょう。

    6.透明性・公平性が疑われないような請求・説明
    ・価格の透明性・公平性を説明できるように、作業と請求を行うこと
    (恣意的に理由なく保険修理と、それ以外で価格を異ならせない等)

    ここでは端的にいうと、「保険修理と一般修理で理由なく価格の差があってはならない」ということが謳われています。修理業者でいた頃もアジャスターになってからも保険修理だからという理由で金額を自社で考える小売価格以上にしているという声を多く耳にしており、今に至るまでそんな実状がありました。
    適正な価格でより良いサービスをユーザーへ提供するのが企業としての規範であると私は考えますが、板金塗装業界においては不幸な事故に見舞われたお客様へは情も働き、できるだけ負担を少なくしてあげたいという意志で、安く良い物を提供したいという想いで、自社の利益を度外視する情に厚い社長様も存在します。一方で物を言いやすい保険会社に対しては市場価格またはそれ以上の請求をするという二面性が価格の透明性を損なう要因となっています。これは板金塗装や修理業界の信頼性を欠く事となり悪循環です。
    保険に関して正しい理解があれば『値引き』という手段を使わなくともお客様にとっても修理業者にとっても有益な方法が見えてきます。
    ここで謳われているのはお客様に対してだけではありません。「保険会社は依頼者の側に立って価格交渉を行うだけでなく、適正な損害査定及びそれに応じた保険金支払額の算定を行う社会的責任を担っている」とあります。保険会社側は保険のシステムを成り立たせるために適正な料金を算定する必要があり、社会の成り立ちとしては一理あります。
    修理業者にとってネックとなる文言がこの後に続きます。「損害保険会社から価格の透明性に関する指摘を受けた場合はそれぞれの指摘に対して真摯かつ誠実に説明することが求められる」と。これは保険会社にとって都合の良い文言ですね。工賃単価、作業内容、工数設定、高額となった理由等々、保険会社に説明する責任が発生したという事となり、「ウチはこの金額だから」とか、「今までずっとこうしてきた」などといった説明では成り立たなくなってしまったのです。そもそもそのような説明では本来成り立たないものを今までは強引に通す事ができた時代でもありましたがここ数年で大きく変わってきています。つまりはお客さまや保険会社にとって納得感のある請求を透明性を持って行っていく事が重要という事ですが、そのためには様々な知識を得る必要がありますので自信がないという修理業者様はこの機会に一緒に学んでいきましょう。

    7.損害保険会社との交渉における留意点
    ・損害保険会社と見解が相違する場合は丁寧に説明し、損保会社に対しても丁寧な説明を求め、双方が建設的に対話すること
    ・保険の仕組みや賠償の考え方について説明を受け、理解すること
    ・「アジャスターや担当拠点には決定権がない」「地域相場で決まっている」など、不合理な説明で交渉が進まない場合には、必要に応じて国交省の窓口へ情報提供すること。

    ここで重要なのは見解の相違によって交渉が進まない場合どのようにしたら良いかという点です。そもそも丁寧な説明をお互いに励行し、建設的な対話を行なっていれば交渉が進まないなどということはそうそう起きません。先ずは丁寧に交渉をすることです。
    交渉において問題となるのは大きく分けて2つ『金額』による見解の相違と『保険の範囲』による見解の相違です。
    金額について一番問題となるのは指数対応単価とレバレートの見解相違です。これは近年物価上昇や賃金上昇に伴い単価の市場相場も上がってきている良い傾向と感じています。市場相場が上がれば保険会社も修理業者の主張を飲まざるを得ません(社会通念上不当に高額とは言えない)のでこの流れは切らずに続けていきたいですし、世の中の流れが良い傾向であると捉えています。
    金額については丁寧に対話すれば解決できるとして、保険の範囲についてが見解が相違しやすいところです。仮に全く同じ損傷の車があったとして、車両保険と対物賠償保険では支払い範囲が異なってきます。本来現状復旧、原状回復を基本としているため同じであるべきですが、約款によって支払可否が異なる部分や示談特性上支払う部分等、様々な理由が存在します。わかりやすい例で言うと『ステッカー貼り替え』です。ステッカーは社名等目的を持ったものでなければ装飾品に該当するため車両保険では支払対象外ですが、対物賠償においては原状回復の観点から支払対象となります。保険の範囲はケースバイケースですし損害保険を取り扱ってみないとわからないことですので信頼のできるアジャスターに相談することをお勧めします。示談代行経験がある中堅アジャスターが一番相談しやすいと思いますので探してみてください。管理者クラスになると様々なしがらみもあって言いたいことも言えない立場にもなりますし、若手は理解が足りない部分がありますのでやはり中堅クラスが良いですね。もちろん私でも大丈夫です。

    8.協定に時間を要する場合には依頼者に判断を仰ぐ
    ・1週間を超えて見解が相違する場合、依頼者に対して損害保険会社が提示する保険金の範囲では修理できない旨説明すること

    9.依頼者に対する適切な情報提供
    ・求められれば依頼者に対して作業内容と見積もりを丁寧に説明する事(保険金による修理は「現状復旧」であることなど)

    まだまだお伝えしたいことが沢山ありますし、書き足りないです。この業界が健全に発展できるように尽力して参る所存です。別記事も早急に書いてアップしますのでこのページにリンクを追加していきます。ブックマークやお気に入りに入れて追記や更新をチェックしていただけると幸いです。

  • パサパサに劣化したガーデンチェアを復活させる

    パサパサに劣化したガーデンチェアを復活させる

    皆さんこんにちはkazuです。今日はバルコニーの掃除をしました。朝8時からスタートして汗だくで終わらせました。高圧洗浄機で2時間。5年分の汚れは凄かった💦

    さて、バルコニーで使っていた樹脂製の椅子ですが劣化が著しく表面から粉を吹いている状態でした。だから暫く使っておらず、せっかく広いバルコニー作ったのに宝の持ち腐れ的な。なんとかしようとずっと考えていました。
    とりあえず高圧洗浄機で綺麗にした状態がこちら↓

    真っ白で粉を吹いてます💦座ると服に白い粉が付着するくらいで、せっかくいい天気でバルコニーで遊ぶ子供たちにも座らないようにと可哀想なことを・・・
    ですから今日は重い腰を上げてこいつをDIYで復活させていきます。
    その方法はこちらを使います↓

    ガスバーナーです。バーベキューなんかで炭に火をつける際によく使用されるものですね。どうやって使うのかというと・・・簡単に言うと劣化した表面を溶かして再度固めるのです。
    車のトリムや素地のモールが劣化した時もこの手法を用いる場合があります。
    これは熱可塑性樹脂にのみ有効です。
    熱可塑性樹脂とは温度が上がると軟化し、温度を下げれば個体に戻る樹脂で、例えばチョコレートのようなものです。チョコレートも市販のものを湯煎して再度溶かしてから別の型枠に流し込み冷やせば全く別の形状が出来上がりますよね。
    塩ビやポリエチレン、ポリプロピレンなどが代表的な熱可塑性樹脂で、ポリプロピレン(PP)は自動車のバンパーに使用されています。
    うちの椅子たちはPPでしたのでリメイク可能です。

    早速バーナーで炙っていきます。試しに机の一部を軽く炙ってみました。

    結構綺麗になりますね。この調子でガンガン溶解、最凝固を進めて行きます。
    ↓写真はわかりやすく半分だけ炙ってみました。

    左が一通りバーナーで一度溶かして、自然冷却で固まった状態です。右と比べて相当良くなっているのがわかります。バーナーで炙ると表面の色が変わりますので溶かしすぎないよう常に動かしながら表面をならしていきます。

    細かい目は潰れて消えてしまいますが比べると分かる通り、表面は新品と遜色ないレベルまで復活しました。
    ↓右がリメイク済み。左が未実施です。

    ↓全ての施工が終わり完全復活を遂げたガーデンチェアたち。

    因みにガスボンベは4本用意していましたが、最初の1本も使い切らず一本の半分少々で完成。コストはバーナーのトーチとボンベ(ガス)で2,000円しないくらい。
    1時間程度で全てリメイクできました。
    実はこの椅子とテーブルは安物で、セットで39,800円程度。それは5年近くも外に紫外線と雨晒しで置いておけば劣化もします。
    とはいえ今のご時世、処分にもお金がかかりますし買い直すのも勿体無い。

    皆さんも樹脂製の椅子やテーブルが劣化した際にはリメイクしてみてはいかがでしょうか。

    注意点はこちら
    ①熱可塑性樹脂にのみ有効
    ②火を使うので火災に注意
    ③形が変わるまで炙らない

    ①熱可塑性樹脂にのみ有効
    熱可塑性樹脂は溶かして自然冷却で固められますが、熱硬化性樹脂は熱を加えても軟化しません。加熱してもただ燃えるだけの危険性もありますのでよく樹脂の種類を確認してください。
    ②火を使うので火災に注意
    これは言わずもがなとは思いますが火災には十分注意してください。近くにすぐ消火できるよう水バケツや水が出せるホースを準備しておきましょう。
    ③形が変わるまで炙らない
    熱を加えると樹脂は変形します。大体は自然冷却で元に戻りますが急激に熱を加え、それを続けると変形量が大きくなり戻りきらず変形が残ってしまう事になります。全体の変形量を確認しながら、様子を見ながら徐々に炙るようにしましょう。

    コツとしてはいくつかありますが、塗装経験者はうまくいくと思います。例えば初めて缶スプレーを使った人の場合、折り返しで一旦停止するため塗料がかかりすぎて垂れてしまうことがありますが、バーナーで炙るときも同じで動かす手を止めたポイントで熱が入りすぎる事になります。常に手を動かしてベストなスピードを見つけ、折り返しの時は距離を離したり左右に振り抜いたりして熱の入り過ぎを避けてください。同じ箇所にずっと火を当てないようにしましょう。

    因みに、色を塗ればいいのでは?と思われる方もいらっしゃるかと思いましたのでなぜ塗装を選ばなかったかをご説明します。

    ①塗料が高額かつ塗装作業は汚れる
    ②PPは接着性が悪い
    ③弾性塗料でも椅子の変形に耐えられない

    ①塗料が高額かつ汚れる
    塗料は昨今の物価上昇、石油高により高額になっています。また、塗装する際に他に付着しないよう、養生する必要があり面倒です。
    ②PPは接着性が悪い
    樹脂の中には塗装に向かないものがあります。特にPPは塗料が定着しにくいため車のバンパー補修の際には専用のプライマサフェーサを使用します。足付けも面倒だしs劣化した樹脂にいくらプライマを塗ってもすぐに剥がれることが目に見えているので避けました。
    ③弾性塗料でも椅子の変形に耐えられない
    塗料の中には硬化しても弾性(柔軟さ)を残すものもあります。変形した際に塗膜が割れることを防ぐためです。椅子は座ることで繰り返し変形を伴うため、いくら柔軟な塗料を使っても変形により割れる可能性が高いです。

    塗装で最も厄介なのは塗ったら取り返しがつかなくなることです。一度塗装してしまうと全て剥がすのに剥離剤を使用しなければならないのですが剥離剤は樹脂にも影響してしまう上に剥離剤自体も高額かつ作業にかなりの時間を要し、汚れるしゴミは出るしで最悪です。こうなったら新しい椅子を買った方がいいです。特に複雑な形のものを塗って塗膜トラブルがあったら諦めた方がいいですね。樹脂の塗装は極力避けるようにしましょう。どうしても樹脂に塗装をする場合は性質をよく理解した上で行うことをお勧めします。

    リメイクがうまくいってよかったです😌
    今年はバルコニーで焼肉やタコパをしようと思います。
    ではまた。

  • V-ツインマグナ250レストア&カスタム開始

    V-ツインマグナ250レストア&カスタム開始

    みなさんこんにちはkazuです。私が20年程前に購入したマグナ250。当時35万円ほどで購入したバイクですが最近のバイクブームのせいか今でも同等もしくはさらに高額で取引されています。当時アメリカンバイクが好きでしたがハーレーは高くて買えないし、車検ありのバイクもランニングコストがかかるので車検の必要がない250ccでアメリカンで手頃なマグナを選択しました。当時はすごく気に入っていました。が、正直今はそんなにカッコいいとは思えません(笑)

    ↑はWebから拝借した画像ですがマフラーやウインカーなど私のとほぼ同じ仕様です。


    アメリカンバイク=Harley-Davidsonですのでハーレーより魅力のある国産アメリカンはどうやっても出てこないしブランドとして勝てないのは仕方ない事で、どうしても国産アメリカンはハーレー乗りからマウントを取られがちです。いろんな考え方があるので自分がかっこいいと思っていればそれでいいのですが、このバイクを単純に元通りにしただけでは恐らく乗りたいと思わないので、カフェレーサー風にカスタムしていきます。
    それでは、ガレージに眠っていたこのV-TWIN MAGNAを起こしてカスタムしていきます。

    純正車体色はシルバー。これは絶対に変えたい。ボディーカラーは黒とモスグリーンなイメージで仕上げたいのでフレームからの全塗装になります。そこでまずは分解することから始めました。

    とりあえずフレームだけになりました。フレームは艶あり黒、エンジンは艶消し黒で仕上げていきます。
    フレーム後方はカットしてタンクとシート、リヤフェンダは小型化していきますがイメージはこんな感じ↓

    でもさすがにフォークの角度キャスタ角が違いすぎることからイメージよりもアメリカンよりになることは目に見えているのでThunder250を合わせたイメージをプラスして作っていきます。

    排気量が250ccで小型ですしいくら去勢を張っても本場アメリカンには敵わないので、TW200のようなファッションバイクのカテゴリで乗れるようにカッコよくしたいですね。

    次回はエンジン、フレームの塗装を行います。ではまた。

  • キッチンの調味料ラックをDIY

    キッチンの調味料ラックをDIY

    みなさんこんにちはkazuです。
    妻が新しい調味料ラックが欲しいとのことで「これ付けて」と買ってきたのが100均のこちら↓

    裏に磁石が付いていて磁気により張り付けるだけのもの。
    実はこのキッチンのレンジフード下の壁は樹脂製で裏に金属も貼っていないため一工夫しました。
    それがコチラ↓

    鉄のプレートを買ってきて両面テープで貼り付けました。黒の部分はクッションテープです。
    プレート自体は150円程でした。私は磁石の原理をよくわかっていないので鉄の質量が多い方がくっ付くと思い込んでいます。厚みを変えて試しましたが薄いプレートでは感覚的にくっつきが弱かったので厚い方をチョイスしました。↓左の方が若干厚いプレートです。

    ↓プレート貼付けに使用したのは極薄の超強力両面テープです。失敗したら貼り直すのも大変なほど強力です。

    プレートを貼って磁石で付けただけだと使用しているうちに滑り落ちてしまう可能性もあり、どこまでずり落ちているかもわからないのでクッションテープを位置決めのために貼って安全策としました。

    分かりにくいかもしれませんが↑の写真の下部分に黒いクッションテープを噛ませています。ラックのズレ防止と共に、使用しラックが下がってきてしまった際に一目でわかる役割もあります。

    無事に取り付け完了しました。
    トータルコストは2,000円かからないくらい
    ほとんどが両面テープ代ですw
    なのでこれからは110円のラックと165円のプレートがあれば増設できます。

    今までのDIY経験では壁に穴を開けたり本格的な取り付けをしてきましたが今回のような簡易的な方法も素晴らしいものと気付かされました。

    妻の無茶振りにもたまには感謝ですねw

  • アジャスターとの交渉

    アジャスターとの交渉

    みなさんこんにちはkazuです。

    修理工場と損保アジャスターとのやりとりについてみなさんはどう感じていますか?

    歴史ある修理工場の立場でアジャスターと様々な駆け引き、数々の交渉をされてきた社長さんや従業員さん。過去の経験からこうすればいいというある程度のマニュアルみたいなものを自分の中にで持っているのではないでしょうか。
    「アジャスターは敵だ」あるいは「アジャスターとは仲良くしたほうがいい」
    と、両極端な声が聞こえますがこれも過去の経験から得た考え方ですしどちらも正しいと思います。
    様々な考えがあるとは思いますがアジャスターといい距離感を保つための方法をお話ししようと思います。
    まずはアジャスター視点から。

    【アジャスターはサラリーマン。ある一定の決まり事に則って交渉する人間】

    資格取得や役職がつくとある程度の裁量を持たされますが基本的にはサラリーマンですのでコンプライアンスの徹底を指示されます。
    コンプライアンス=法令遵守、規則遵守
    ですね。
    私たちも定期的に研修を行ったり、同じメールが何度も送られてきたりと徹底的なまでにコンプラ、コンプラです。
    会社と修理工場に挟まれて現場の人間はすり減っていくばかりで正直うんざりしています。
    サラリーマンですから会社の言ったことをやらなければなりません。
    会社の基準も理解できますし、おそらく法的に戦ったら勝てるものも多いでしょう。
    ただ修理工場の苦労や苦悩も理解できますので私は工場側の言い分をしっかりと聞いた上でできるだけ寄り添った交渉、協定を心がけています。
    ですので初めから聞く耳を持たず敵対心剥き出しで交渉をされると非常に悲しいです。
    「寄り添いのスタンス」で業務をしているアジャスターもいるということは心に留めておいてほしいと切に願います。

    【アジャスターの立場が強かった時代があった?】

    聞いた話ですが一昔前は「アジャスター様」の時代があったようです。今では考えられませんがw
    ビール券をもらったり、接待を受けることもあったと聞きます。あくまでも昔の話ですが。
    歩合制かつ直行直帰だった頃は自らの裁量で仕事量を調整して日中ゴルフや温泉に行ってたなんて話も・・・
    良い?時代もあったものです。
    今では金銭はもちろんお歳暮や粗品のタオル、コーヒーやタバコの一本まで取引先から何かを受け取ることを徹底的に禁止されています。それが純粋な好意であったとしても丁重にお断りしなければなりません。断りきれない場合は上司に報告し、渡された物を後日お返しに行かなければならないのです。
    時間も徹底的に縛られます。人員は削減され仕事量は多く、生産性を上げると言っていながら新しい取り組みをいくつも課してきます。

    【利益を出したくて当然だけど損して得を取ろう】

    最近起業をして保険請求関連の仕事がよくわからないという方もいらっしゃいます。
    私はこういった方に対しては親身に丁寧に保険請求の方法をお伝えしています。
    というのも前述した通り「アジャスターは敵だ」との考えを持ってしまわないよう信頼関係を構築したいからです。
    また、修理工場と仲良くなってざっくばらんな話をし、困った時はお互い様。そんな関係を本心では望んでいます。

    修理工場の皆さんが「アジャスターは敵」という認識になってしまうのはアジャスターにも責任はあります。
    交渉ごとはお互いを尊重しなければ上手くまとまらないと思いますが一方的に減額を要求したり上から物を言ったりすれば誰だって「あいつは敵である」と認定してしまうはずです。上から物を言うアジャスターは過去の良い時代を忘れられない方達てしょう。対等な立場なわけですし、そもそも人に対して上から物を言ってはいけませんよね人として。
    逆もまた然りで、工場から突き放すような交渉をされると協力したくなくなります。人と人ですから相手を思いやる気持ちが大切ですね。

    工賃の請求で項目立てをする際に、取れる項目で取ろうというのは大切なことですがあまり細かいところに拘るのはやめた方がいいと感じます。例えば500円や1,000円の項目でも引いてほしいと言われることはありませんか?それはアジャスターが会社から払ってはいけないと言われている項目です。根拠があってのことではありますが項目によってはアジャスターの大半は「払ってもいいじゃないか」と思いながら交渉しています。他にも多くの『定量項目』すなわちここまでなら認めていいと会社から言われているものが多く存在します。いくつか例を挙げると・・・

    ・産業廃棄物処理費用
    ・写真費用
    ・ショートパーツ
    ・クーラントやフロンガスの量あたり単価
    ・コーティング費用
    ・4輪アライメント計測要否
    ・ライセンスプレート再発行や再封印手数料
                      などなど

    こういった定量項目で減額の申し入れがあった場合は真に必要な場合を除いて応じてあげてください。
    「定量項目なんだね?」と聞いてあげて、理解をしてあげてください。
    そうすることによって他の交渉が容易になりますし、他の項目のツッコミが緩くなります。
    例えば、ある程度板金工賃を盛っていたとしても目を瞑るようになります。
    回数を重ねた後の交渉にも効果が現れます。
    1,000円の項目に拘って引かないと、「払えない項目を無理に通すなら他で引かなければ」という心理になりますよね?
    であれば1,000円引いても板金で3,000円引かれるよりはいいと思いませんか?
    そもそも引く必要がないと思われてる方はいらっしゃると思いますが、交渉がすんなりいかないと時間が取られます。
    何よりも大切な「時間」を無駄にしないように何がより良いかは賢明な経営者様であればお分かりいただけるはずです。

    【スピーディに着地点を見つける】

    アジャスターは先ほどお話しした『定量項目』の他に『指数』や様々な物差しとなる基準をもとに自己見解を作成します。
    簡単に言ってしまえばその自己見解の『金額』と折り合いがつくかどうかが重要です。
    交渉の前にそもそも妥当な修理費がいくらと考えているかを聞くのが近道でしょう。

    また、その他にも協定見積もりに対する説明責任がついて回ります。
    分かりやすい例でいくと、100:0加害事故で相手の車がフロントバンパ取り替えのみの修理内容の場合、等級ダウンによる保険料差額が修理費より高い場合は等級ダウンをしないように相手の修理費を自己負担するというケースがあります。
    この場合加害者はできるだけ相手の修理費を安くしたいわけです。
    そんな事情があるのにも関わらず簡単に交換判断をしたり「何これ?」と思うような項目を計上して置けないわけです。
    つまり加害者に「何これ?」と言われたら説明するのはアジャスターなのです。
    保険だから、被害事故だからという理由では法的に問題があります。このあたりを是非ご理解いただきたいと思います。

  • コーティング業者の選び方

    コーティング業者の選び方

    みなさんこんにちはkazuです。

    今日はコーティング業者の選び方についてお話ししていきます。

    有名店を選ぶのも一つの選択肢ですが近くに店舗がなかったり、高額で手が出ないといった問題があります。
    腕のいいお店を探すのが困難なのは職人の力量やこだわりは外からは見えないからです。
    ホームページで吟味するには限界がありますし、写真に傷は写りにくいのでどれも綺麗に見えます。
    そんな時にお店のここを見た方がいいというポイントをいくつか上げていきたいと思います。

    1.お店や作業場が綺麗

    まず大事なポイントとして作業者の性格を見極め、施工する環境を確認することです。
    ボディに無数にある傷を綺麗に仕上げるという事は、ひとつずつ物を片付けていく事と似ています。
    店内を見渡してみて清潔で整理整頓されているのは最低ライン。
    余計なものが無く、シンプルでスッキリした店内であれば文句なしでしょう。
    コーティングの施工はきめ細やかさと根気が必要です。
    磨き作業は何かと細かくて根気強い性格の人が向いています。
    ですから店内を見てその店の拘りと丁寧さを量ります
    経営者=作業者でない場合でもお店を綺麗にしている経営者であれば
    作業者にも半端な仕事はさせないでしょう。

    次に可能であれば作業場を見てみましょう。
    コーティング作業には清潔で埃っぽくない環境が必要です。
    作業者の性格面見る目的が主ですが塵、砂、埃があると
    磨き作業でボディへ傷が入る原因になります。
    道具が散乱していたり整理整頓されていないのもNGです。
    床が綺麗で整理整頓されているか確認しましょう。

    2.ホームページで自らの技術を掲載している

    ホームページは作り方によっては実際の現場より遥かに良く見せることができます。
    ですのでこだわりポイントを明確に列挙した施工例を掲載していることが重要です。
    先にも記述しましたがボディの輝きというものは写真では大体綺麗に見えます。

    例えば
    ・ポリッシャーが入らない部分については部品を外すことで磨くことが出来る場合は部品を外して施工している
    ・樹脂部品やバフが当たってはならない部分についてはマスキングを施している
    ・水垢になりやすいモールの際は手作業で綺麗にしている
    ・外からは見えない部分(ドア内部やボンネット裏)の水垢についても除去している
    ・タイヤで巻き上げた汚れ(ホイールハウス、フェンダライナ)も除去している
    ・車の材質毎にコーティング剤の種類を変えている
    など、手間がかかって普通は避けたい作業を敢えてやっている拘りをみてください。
    手間がかかっていること、あと細かければ細かいほどいいですw

    3.道具に拘りがある

    一口に磨きと言っても様々な道具を用いて行います。
    ・ポリッシャー       (ダブルアクション、ギヤアクション等)
    ・コンパウンド       (細目、粗目等)
    ・バフ           (ウール、スポンジ等)
    ・コーティング剤      (各メーカー品、オリジナル調合)
    ・各種洗剤         (酸性、アルカリ性等)
    ・洗車用スポンジ      (ムートン、ウレタン等)
    ・拭き取り用タオル類    (マイクロファイバークロス、セーム革等)
    ・鉄粉除去剤、トラップ粘土 (ボディの付着物除去に使用)
    ・高圧洗浄機        (冷水、温水、洗剤散布等)
    ・塗装用ブース       (コーティング剤をスプレーガンで吹き付けの場合や乾燥に使用)

    大まかに分けてもこれだけの道具があります。
    今回はメインの道具であるポリッシャーだけここでお話しさせて頂きます。

    簡単に種類分けすると
    ・シングルアクション→軸を中心に正回転
    ・ギヤアクション→軸をズラしてジグザグに正回転
    ・ダブルアクション→軸が偏心して回転
    の3種類です。

    種類も数あるポリッシャーですが様々な修理工場へ訪問しアンケートを取った結果RUPES(ルペス)が一番人気でした。
    ランダムオービットタイプのLHR21 MarkⅢやLHR15 MarkⅢは通常のダブルアクションと違ってランダムに動いて
    くれるため見えやすい磨き傷が減り、限りなく人が認識できないレベルまでに近づけることができます。
    トルクがあり、ある一定押し付けて磨いても回転が停止することなく、今まではシングルアクションで下処理をしなければならないような擦過傷も一本で磨くことが出来ます。
    ただし塗装後にペーパーを当ててゴミを除去した場合はシングルアクションを使用した方が早いのですが時間をかければこれ一本でも十分です。
    オービット径が21mmと15mmの2種類ですがコーティング前処理であれば後者が最適です。
    安いものであれば一式30,000円〜50,000円で揃う道具ですしバフとコンパウンドセットでおよそ100,000円(本体はおよそ60,000円)と高額に思えるかもしれませんが機能と仕上がりを見れば納得の金額と私は感じます。
    シングルアクションと違い技術はあまり求められないため経験がない方でも扱いやすいポリッシャーですので一応リンクを貼っておきます(興味がない方は間違って踏まないようお気をつけくださいw)。

    【7/1限定 P5倍】SPASHANFREEオフィシャル 【SET】ルペス LHR15 MARK3 コンパウンド 3SET スポンジバフ 125mm 4SET エンジェルワックス スパシャン SPASHAN ANGEL WAX 洗車 BigFoot
    価格:94430円(税込、送料別) (2021/6/30時点)

    大切なのは道具じゃなくて作業者の腕でしょという声が聞こえそうですね。
    確かに安価なシングルアクションで時間をかければ高い道具を使った仕上がりに近づけることは出来るのですが
    バフを変えコンパウンドを変え、トータル5回、最低でも3回は繰り返し磨かなければなりません。
    それを1回〜2回で完了させ、尚且つ塗装や磨きを知り尽くした作業者が行う場合。車にとっても作業者にとっても
    道具に拘ることは良いことだと私は思います。

    いかがでしたか?拘りを持った職人の性質はご理解いただけたでしょうか。
    一概には言えないかもしれませんがやはり拘っている腕のいい職人はいろんなところが細かいですw

    拘りを貫いている職人が埋もれず評価され、正当な対価を得られるように
    皆さんにもしっかり本物を見分けていただけるような情報をこれからもお届けします。

    ではまた。

  • 車を蘇らせる仕事がしたい!

    車を蘇らせる仕事がしたい!

    みなさんこんにちはkazuです。

    最近は自分がやりたい事を本気で決める地固めをしています。

    私は齢36になり、未だに自分がやりたい事を見つけられていません。
    と言うより やりたい事=仕事 を実現できていません。

    そうは言っても仕事にするからにはなんでもいいと言うわけではなく
    他より優れている又はこれから突き抜ける必要があります。

    さまざま取捨選択した結果『車を綺麗にすることに喜びを感じる』事に気がつきました。

    ・車を磨いてコーティングを施す
    ・素地、樹脂パーツの『黒さ』を復活させる
    ・室内は総分解して清掃、補修する
    ・エアコンはインパネ〜ヒータユニット分解しエバポレータまで清掃する
    ・エンジンルーム、ドアの開口部等の細かい部分を綺麗にする
    ・タイヤ、ホイールを綺麗にする
    ・サスペンション、アンダボディ等見えない部分を綺麗にする。

    自分の車を綺麗にするのであれば最低でもこれくらいはやりたいと思っている時点で
    「少々いきすぎた人種」ではないでしょうか?

    つまり・・・レストアやカーケアをやりたい!と言う結論に辿り着きました。

    整備、板金塗装経験により車の一通りの作業ができて、アジャスター知識のひとつ
    である車の素材の特徴を理解した状態で効率的かつ科学的に車を仕上げることができる。
    他ができないことをやると言う意味ではアジャスターとしての知識が加わったことで
    やれることの幅が広がりました。

    ■コーティングの話

    他に出来ないことをして成功されているお店があります。というかそれしか成功する道がないのでは?とも思います。

    仕事で様々な修理工場に訪れますが、最近高級コーティングを扱うお店に伺うことがありまして取材をさせて頂いてます。
    一般車から高級車まで施工を請け負っているお店ですが高級車の入庫が格段に多いです。
    その信頼を得るに至った理由はこだわりと知識、技術が他店に比べて飛び抜けているからだと感じます。

    みなさんは車のコーティングについてどこまでご存知でしょうか?
    『洗車して傷を磨いて綺麗にしてコーティングの溶剤を塗る』
    これがコーティングだと言っても間違いではありません。

    しかし前述したお店のコーティングはとても一行でまとめられない工程を行なっています。
    ちなみに最高級スーパーカーで施工費用100万円を超える場合もありますが、工程や使用している材料、設備を見ましたし実際にこだわりを持って作業していた私から見れば決して高いとは思いません。
    ざっくり言うとボディは科学の知識に特化した社長自ら調合した最高の溶剤を使用。それだけではなくサスペンション、タイヤ、ホイール、アンダボディにもコーティング。室内インパネや外装樹脂パーツにはそれぞれ専用のコーティングをしています。もちろんこれだけではなく埃一つない工場の環境や設備、使用工具もこだわり抜かれている中で車を丸ごと完璧な状態に仕上げていました。

    先に高級車の話をしましたが億レベルの車の話でしたので次は大衆車について。
    当該コーティング屋さんは一般的な車の施工価格は他店と比較してむしろリーズナブルです。
    最近では中古車ディーラーが150,000円〜300,000円するコーティングを薦めてきます。
    某大型中古車販売店へ友人の車を目利きに行ったときに施工風景や仕上がりを見させて貰ったことがあります。
    価格は180,000円でした。その時私は友人に言いました「俺が50,000円でこれより綺麗に長持ちする磨きとコーティングをやってあげるよ」と。
    その某大型中古車販売店では使用していたバフ(磨き用スポンジ)はボロボロ、磨き専用工場は粉っぽくて汚い、鏡面磨きと言っていながら全然鏡面になっていない等、とても価格に見合った仕上がりではありませんでした。

    車を綺麗にすることはカーオーナーにとっても施工者にとっても喜びとなることがベストだと思います。しかしながら高級コーティングを謳って半端な施工をしている業者が多数存在することでその喜びは双方共に半減することになります。

    拘った仕事をしてもそれを理解して貰えるお客様にしか相応の対価を戴けません。
    本当に車を綺麗にするという拘りをしっかりと広げて半端な業者を駆逐し
    価格を適正化して車を綺麗にする事の価値を上げていきたいと考えます。

    アジャスターとしてコーティング関連の請求に対する交渉をする機会は多いです。
    高額な請求をして、大変な作業だと主張してくる工場も多いです。
    しかし経験者でありむしろこだわりを持ってコーティングに携わってきた私からすると
    「この程度の作業工程で何が大変なの?」と思うことは多々あります。
    「濃色はオーロラが出てしまって消えない」と言います。時間をかければ出来ますが、まずは環境と道具を整えてください。
    道具が整っていなければ車全周を3〜5回磨かなければなりません。それは当然『大変な作業』ですね。
    「大変だ」と言う工場の主張はわからなくもありません。前述もそうですが、嫌いな作業なら余計に大変に感じるはずですし大多数の方は嫌いな作業の部類だと思います。
    もっと科学的な観点から見ることも重要です。車の汚れの性質(そもそも傷とは何かも含め)、コンパウンドの性質、コーティング剤の性質。理解することが増えれば最短で仕上がりまでの状態を目指せるので施工時間の短縮にも繋がります。
    交渉する際は喧嘩になるので「何が大変なの」とは言いませんが自分のやった仕事にプライドを持って欲しいものです。
    (自分のしていることを正しいと思い込み変なプライドを持っている方は凝り固まった考えは捨てて色んな情報を取り入れて欲しいです)

    コーティング業者の選び方については別の記事で紹介します。

    ■レストアの話

    レストアは一般自動車修理業界における頂点だと私は思います。

    もちろんモータースポーツや自動車メーカーの開発など最新の技術や材料を駆使して行われており
    特にF1などは自動車の最高峰だと思います。あくまでも一般的な修理工場の中で知識や技術を活かして行われる
    仕事としては頂点ではないでしょうか。

    腐食したものをどうやって復活させるか。特に旧車で国産のパーツは製造されていないものがほとんどで、樹脂パーツなどはボロボロでもそのまま使用されています。劣化した樹脂パーツをどうやって綺麗にするか。劣化が著しく触れば崩れてしまうようなものをどのように復元するか。お金をかければ一から制作することも可能でしょうが、そんなことができるのは一部のお金持ちだけです。
    人気車種は製作している社外メーカーさんもありますが市場にないものはどうしたら良いでしょうか。
    そこで樹脂の種類や特性を熟知している必要があります。

    錆が発生している場合はどうしたら良いか?なぜ錆びるのか?錆びないようにするには?
    そこで自動車鋼板の種類や特性、防錆の知識が必要になります。

    いわゆる「ボロ隠し」程度であれば上記の知識などなくても形にはなると思いますが完璧に仕上げたいと思えば様々な知識を持って、それを実現できる技術を駆使しなければならないのですから相当難易度が高いですよね。
    ここでもやはりこだわりを持って出来るか出来ないかでお客様の満足度も変わってきます。
    ただし、劣化も旧車の味だという方も多くいることは事実です。でもそれはそれ。リクエストに全て答えられるようにするにはやはり勉強し続けなければならないと感じます。

    目標としては「出来ません」をゼロにすること。

    「あのお店は親身に相談に乗ってくれる」「あのお店に持っていけばなんとかなる」

    こういった声が多くなり、最終的には

    「あのお店(あの人)に出来ないことはない」

    になるように努力し続けていきたい。そう決めた今日この頃でした。

    ではまた。

  • 娘のベッドを作る

    娘のベッドを作る

    皆さんこんにちはkazuです。

    第二子が誕生してベットが手狭になってきたのでお姉ちゃんのベッドを制作します。既存のものではサイズがどうしても合わないので作ることにしました。

    妻から急かされていたこともあり時間に余裕がなく木材から設計する事を諦めました。

    時短のために使用したのがこちら↓

    カラーボックスです。これを5個購入。さらに木材を数点購入し組み立てます。

    カラーボックスを組み立てるのが結構面倒です。組み立てたら並べて配置します。強度を確保するため縦根太と横根太を配置します。今後カラーボックスは本来の用途で使用するため縦根太は両面テープで貼り付けました。木材のカットはホームセンターでやって貰ったのですが半分にしてとオーダーしたのに長さが全然違うのがお分かりでしょうか。若いバイトのお兄さんに任せるとこうなりますね(会計のときに気がつかない私も悪いですが)。

    そして横根太を等間隔で設置します。

    横根太は縦根太にビス留めします。下穴を開けないと木材が割れますので注意が必要です。あとはマットを引いて完成。柄は鬼滅の刃です。

    本棚としても使えるので寝る前の絵本の読み聞かせの際も子供が自分で選んでベッドに入ります。

    近年ではタブレットやスマホの映像と音が子供の脳を刺激していますので寝る前は出来るだけそう入った環境から遠ざけるためにも絵本の読み聞かせをすることに決めています。
    最初は寝る前もYouTubeを観たがりましたが習慣化したら全く見たいと言わなくなりました。
    もうすぐ5歳になる娘ですがやはり自分の空間ができると嬉しいようで今まではベッドに入るまでに時間がかかっていましたが、今ではすぐに入るようになりました。

    子供のためにちゃんとしたものを作ったのは初めてでしたがとても喜んでもらえて私も嬉しかったですしやりがいを感じました。

    今度は遊び道具でオシャレなキックボードでも作ろうかと思案しています。

    ではまた。

  • 単身赴任解除

    単身赴任解除

    みなさんこんにちはkazuです。
    3年間単身赴任をしておりましたが遂に地元に帰ってくることができました。
    娘が生まれてすぐに単身赴任となり家族で過ごす時間が限られた3年間でした。
    週末は交通費をかけて帰ってきて家族と過ごす時間をつくりましたが、一緒の時間が少ないために妻と喧嘩・・・というか怒られることが多く、幾度となく家庭崩壊の危機がありました。
    2020年4月から新しい家(40年ローン)で暮らし始めて1ヶ月、一緒にいる時間の大切さを感じました。

    家族のあり方はそれぞれだとは思いますが、私の理想の家族というものは一緒にいる時間をどれだけお互いを思いやって生活できるかに尽きると確信しています。

    離れて暮らして気付く事や考えさせて貰った時間に感謝して、これからは家族と共に、家族の為にこれからの限られた人生を精一杯生きていくぞ!

  • コストコの発電機

    コストコの発電機

    みなさんこんにちはkazuです。

    第二子誕生で暫くご無沙汰でございましたがボチボチ再開していきます。

    さて、再開一発目の記事は最近購入した発電機の投稿です。

    それがこれ、チャンピオンの発電機(アメリカ製)です。

    この発電機は200Vの出力があるのに安価でハイパワーなのが特徴で溶接機を接続し使用することができます。DIY好きには救世主のようなマシンです。

    この発電機はレストア系ユーチューバーのGUNMA17さんが動画で紹介されていました。
    その機種よりダウングレード版ですがキャンペーン価格がなんと送料込み68,000円でした。
    GUNMA17さんも溶接機やプラズマカッターを電源が来ていないところで使用しているようです。

    私も電源がないガレージで使用するために購入しました。こいつを使って徐々にガレージを作り上げていく予定です。

    特徴として
    ・音がうるさいというレビューでしたが耕運機レベルと思えばそれほどでも無い印象。市街地だと苦情がきそうですが田舎は多分大丈夫でしょう。でもさすがに近所迷惑も考えてマフラーはもっと静かになるよう改造しようと思います。
    ・エンジンがかかるまでに結構苦労しました。セルを回しても全然かからずリコイルでもだめ。プラグを外してみたら全く湿っておらず火は飛んでいる。これは燃料がキャブまでいっていないと思いそれにしても結構な時間クランキングしているのに何故?
    配管を見てみるとフューエルラインがものすごく細い。キャブ側から吸ってもよかったのですが思い切って本体を斜めにして揺らしてみたらかかりました。

    それと200Vを使用するにあたり問題になる点がひとつあります。前述のユーチューバーさんもプラグを加工して自力で解決していましたがそれは

    プラグ(コンセント)の規格が特種

    であることです。それがこれ。

    親戚に電気工事屋さんがいてくれたので聞いてみたところこの手のプラグは
    アメリカン電気というメーカーで、一番種類が多くて厄介なタイプだとのこと。

    調べても品番は出ていないので苦労しましたがなんとか対応品にたどり着きました。それがこれです。 

    写真の右が4312N−L14という品番のもので写真の左が間違えて注文してしまったものです。

    無事に接続できました。

    次回は溶接機接続でテストを行う予定です。単相200Vだけではなく三相200Vのコンプレッサーも作動するか試してみます。

    ではまた。

    【送料無料・直送品】Champion 発電機 5500W 50/60Hz 共用 ガソリン/LPガス対応 CPG5500DF-J チャンピオン 50/60Hz ガソリン/プロパンガス コストコ
    価格:98000円(税込、送料無料) (2022/9/7時点)楽天で購入
    【あす楽対応】「直送」【ポイント2倍】アメリカン電機 アメリカン 4312NL14 引掛形 ナイロンプラグ 接地3P30A125/2 442-9010 250V 4312N-L14
    価格:2145円(税込、送料別) (2022/9/15時点)楽天で購入