皆さんこんにちはkazuです。今日はバルコニーの掃除をしました。朝8時からスタートして汗だくで終わらせました。高圧洗浄機で2時間。5年分の汚れは凄かった💦
さて、バルコニーで使っていた樹脂製の椅子ですが劣化が著しく表面から粉を吹いている状態でした。だから暫く使っておらず、せっかく広いバルコニー作ったのに宝の持ち腐れ的な。なんとかしようとずっと考えていました。
とりあえず高圧洗浄機で綺麗にした状態がこちら↓
真っ白で粉を吹いてます💦座ると服に白い粉が付着するくらいで、せっかくいい天気でバルコニーで遊ぶ子供たちにも座らないようにと可哀想なことを・・・
ですから今日は重い腰を上げてこいつをDIYで復活させていきます。
その方法はこちらを使います↓
ガスバーナーです。バーベキューなんかで炭に火をつける際によく使用されるものですね。どうやって使うのかというと・・・簡単に言うと劣化した表面を溶かして再度固めるのです。
車のトリムや素地のモールが劣化した時もこの手法を用いる場合があります。
これは熱可塑性樹脂にのみ有効です。
熱可塑性樹脂とは温度が上がると軟化し、温度を下げれば個体に戻る樹脂で、例えばチョコレートのようなものです。チョコレートも市販のものを湯煎して再度溶かしてから別の型枠に流し込み冷やせば全く別の形状が出来上がりますよね。
塩ビやポリエチレン、ポリプロピレンなどが代表的な熱可塑性樹脂で、ポリプロピレン(PP)は自動車のバンパーに使用されています。
うちの椅子たちはPPでしたのでリメイク可能です。
早速バーナーで炙っていきます。試しに机の一部を軽く炙ってみました。
結構綺麗になりますね。この調子でガンガン溶解、最凝固を進めて行きます。
↓写真はわかりやすく半分だけ炙ってみました。
左が一通りバーナーで一度溶かして、自然冷却で固まった状態です。右と比べて相当良くなっているのがわかります。バーナーで炙ると表面の色が変わりますので溶かしすぎないよう常に動かしながら表面をならしていきます。
細かい目は潰れて消えてしまいますが比べると分かる通り、表面は新品と遜色ないレベルまで復活しました。
↓右がリメイク済み。左が未実施です。
↓全ての施工が終わり完全復活を遂げたガーデンチェアたち。
因みにガスボンベは4本用意していましたが、最初の1本も使い切らず一本の半分少々で完成。コストはバーナーのトーチとボンベ(ガス)で2,000円しないくらい。
1時間程度で全てリメイクできました。
実はこの椅子とテーブルは安物で、セットで39,800円程度。それは5年近くも外に紫外線と雨晒しで置いておけば劣化もします。
とはいえ今のご時世、処分にもお金がかかりますし買い直すのも勿体無い。
皆さんも樹脂製の椅子やテーブルが劣化した際にはリメイクしてみてはいかがでしょうか。
注意点はこちら
①熱可塑性樹脂にのみ有効
②火を使うので火災に注意
③形が変わるまで炙らない
①熱可塑性樹脂にのみ有効
熱可塑性樹脂は溶かして自然冷却で固められますが、熱硬化性樹脂は熱を加えても軟化しません。加熱してもただ燃えるだけの危険性もありますのでよく樹脂の種類を確認してください。
②火を使うので火災に注意
これは言わずもがなとは思いますが火災には十分注意してください。近くにすぐ消火できるよう水バケツや水が出せるホースを準備しておきましょう。
③形が変わるまで炙らない
熱を加えると樹脂は変形します。大体は自然冷却で元に戻りますが急激に熱を加え、それを続けると変形量が大きくなり戻りきらず変形が残ってしまう事になります。全体の変形量を確認しながら、様子を見ながら徐々に炙るようにしましょう。
コツとしてはいくつかありますが、塗装経験者はうまくいくと思います。例えば初めて缶スプレーを使った人の場合、折り返しで一旦停止するため塗料がかかりすぎて垂れてしまうことがありますが、バーナーで炙るときも同じで動かす手を止めたポイントで熱が入りすぎる事になります。常に手を動かしてベストなスピードを見つけ、折り返しの時は距離を離したり左右に振り抜いたりして熱の入り過ぎを避けてください。同じ箇所にずっと火を当てないようにしましょう。
因みに、色を塗ればいいのでは?と思われる方もいらっしゃるかと思いましたのでなぜ塗装を選ばなかったかをご説明します。
①塗料が高額かつ塗装作業は汚れる
②PPは接着性が悪い
③弾性塗料でも椅子の変形に耐えられない
①塗料が高額かつ汚れる
塗料は昨今の物価上昇、石油高により高額になっています。また、塗装する際に他に付着しないよう、養生する必要があり面倒です。
②PPは接着性が悪い
樹脂の中には塗装に向かないものがあります。特にPPは塗料が定着しにくいため車のバンパー補修の際には専用のプライマサフェーサを使用します。足付けも面倒だしs劣化した樹脂にいくらプライマを塗ってもすぐに剥がれることが目に見えているので避けました。
③弾性塗料でも椅子の変形に耐えられない
塗料の中には硬化しても弾性(柔軟さ)を残すものもあります。変形した際に塗膜が割れることを防ぐためです。椅子は座ることで繰り返し変形を伴うため、いくら柔軟な塗料を使っても変形により割れる可能性が高いです。
塗装で最も厄介なのは塗ったら取り返しがつかなくなることです。一度塗装してしまうと全て剥がすのに剥離剤を使用しなければならないのですが剥離剤は樹脂にも影響してしまう上に剥離剤自体も高額かつ作業にかなりの時間を要し、汚れるしゴミは出るしで最悪です。こうなったら新しい椅子を買った方がいいです。特に複雑な形のものを塗って塗膜トラブルがあったら諦めた方がいいですね。樹脂の塗装は極力避けるようにしましょう。どうしても樹脂に塗装をする場合は性質をよく理解した上で行うことをお勧めします。
リメイクがうまくいってよかったです😌
今年はバルコニーで焼肉やタコパをしようと思います。
ではまた。